オウンドメディアとは?ホームページやブログとどう違う?

戦略

「オウンドメディア」とは、そもそもなんなのでしょうか。ブログやホームページなどとどう違うのでしょうか?本記事では曖昧なイメージで使われやすい「オウンドメディア」という言葉についての定義と具体的な要件について考えていきます。

メディア事業革新「編集長」/合同会社事業革新 制作統括役員 小林麻理

オウンドメディア=自社所有の「媒体」

「オウンドメディア」とは、そもそもなんでしょうか。まず広義でみるとその名のとおり自社所有」の「メディア」ということになります。では「メディア」とはなんでしょうか?一般にメディアとは、「何か」と「何か」を「媒介するものであり、日本語では媒体と言われます。情報発信の世界では情報の発信元と情報の受け手の間にあるのが「媒体(メディア)」です(下図)。

※情報処理(IT)の世界で「媒体(メディア)」といえば、DVDディスクなど(情報を格納する)記憶装置を連想しますが、出版・広告など「情報発信」の世界で「媒体(メディア)」と使う場合は、雑誌(紙)やTV・ラジオなどをさすのが一般的です。

ネットの登場で企業も「Webサイト」という媒体が利用できるように

さて、ネット登場以前は、情報を広域で発信しようとすると、TVや新聞などのマスメディアに頼らざるを得ませんでした。企業が利用できる「媒体」といえば、紙の制作物でその利用・配布先はごく限られてしまうからです。「人」も大事な情報伝達の媒体ではありますが、同様に限られてしまいます(下図)。

しかし2000年代、ネットの普及により、企業は「Webサイト」という強力な自社「媒体」を手に入れます。これが一般的には「ホームページ」と呼ばれる企業紹介サイトです。さらに、安価・無料のブログサービスの登場、2008年ごろからは「人」という媒体の力が最大化するSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)が普及し、企業にとっての情報発信の手段と戦略は「自社制作コンテンツ」を中心に一気に広がっています下図)。

自社所有の「ホームページ」とどう違う?

冒頭で述べたようにオウンドメディアは自社所有の「媒体」ですから、ホームページやブログも、広義で見れば「オウンドメディア」の1つと言えます。
しかし、マーケティングや広報の世界で「オウンドメディア」というと、ほとんどの場合、ホームページは含まれません。まず、ホームページが「企業・プロダクト」を(企業目線で)紹介する「静的」なWebサイトであるのに対し、オウンドメディアの主役は(読者目線で役に立つ)「コンテンツ(記事)」で、それが更新され・蓄積されていく「動的」なWebサイトだということです。「コンテンツ(記事)」がベースですので(上図)にあるように、拡散にも適しています。

一方、「ホームぺージ」であっても、記事コンテンツを増やすことで、オウンドメディア化していくという事ができます。

自社所有の「ブログ」とどう違う?

では「企業ブログ」と「オウンドメディア」の違いはなんでしょうか。実はWebサイトとしての機能的には違いなく同じことができます。実際オウンドメディアを「自社で運営するブログのこと」と説明している書籍もあります。また、オウンドメディアのCMS(コンテンツマネジメントシステム)として利広く用されているWordpressももともとブログシステムです。

それをふまえあえて、筆者なりに違いを解釈して定義するならば「オウンドメディア」は「Like a Publisher(出版社のようにふるまう)」という言葉に象徴されるように「マスメディア」を想起させる形になっているということです。具体的には次のような要件のうち少なくとも3つ以上を満たしていると「オウンドメディア」だと言えると思います(あくまで筆者の定義です)。

「読み手目線」の統一的なテーマが設定されている
「読み手目線」で役立つ・興味がわく記事が蓄積されている
●コンテンツが(アイキャッチなどが設定してあり)拡散に適した記事形式になっている
●テーマを中心に「書き手」以外の第三者が登場している(寄稿/インタビュー)
トップサイトで複数の記事が閲覧できる工夫がされている

個人日記から始まった「ブログ」の場合、往々にしてブログの「書き手」を中心とした一方的な情報発信の場という印象が強く、企業運営の場合でもそうした日記調のものが多いかもしれません。逆にもしも上記の要件を満たしていれば、「オウンドメディア」であると言っていいでしょう。

Like a Publisher(出版社のようにふるまう)」とは、しばしばコンテンツマーケティングの心構えとして出てくる言葉です。(自身が10年間出版社に在籍し、18年ビジネスメディアに携わっている)筆者は、「企業目線」ではなく「読者目線」のコンテンツを届けましょうということだと解釈しています(なお、企業のプロダクトは、本来顧客のために存在しているわけですから、その視点を深堀していけば、自然と読者目線のコンテンツのタネは探せると考えています)。

オウンド・ペイド・アーンドの3つの分類

広告の世界でオウンドメディアを分類する際は、「ペイドメディア」「アーンドメディア」という概念と並べて説明しているケースが多いようです。

ペイドメディアは、下図(再掲)でいう①一般のマスメディアを指します。広告の世界から見れば、マスメディアとは「お金を支払って(Payd)自社の公告を出す媒体」という見方になるということです。また、アーンドメディアは、下図でいう②消費者やユーザー起点の媒体で、Twitterやブログなどがそうです。これも広告の世界からみれば「信用を獲得(earned)するメディア」ということになります。

ペイドメディアは広域に発信はできますが、お金がかかります。一方、アーンドメディアはお金はかかりませんが、企業側が「直接」コントロールすることはできません。そこで「自社で所有している」オウンドメディアをもって活用しようということです。

さて、最後に宣伝です。いきなり「Like a Publisher(出版社のようにふるまえ」と言われても一般の企業は何をどうしたらいいのか、立ち止まってしまうことも多い思います。そうしたお困りの企業様のために、事業革新では私をはじめとしたビジネスメディア出身者のノウハウや「メディア事業革新」立ち上げの知見を活かし、「オウンドメディアの構築サービス」を提供しています。関連サイトは下記になります。ぜひご覧ください。

新事業への挑戦者を応援する「オウンドメディア構築サービス」

 

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