雑誌・書籍・Web、編集者と記者を経験し思うこと

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本記事では、「情報発信-企画室」で書いている内容の根拠の1つとなる、(情報発信-企画室・室長)小林のキャリアや実績を中心に紹介していきます。

メディアの編集者と記者としての紆余曲折

私のメディアキャリアをふりかえると、雑誌・書籍・Webメディア、そして、(編集部起点の)編集記事・(クライアントがいる受注型の)広告記事の両方を、編集者として記者として経験してきました。順に追っていきたいと思います。

(1)有名企業&経営者にも取材、自信満々「雑誌編集記者」期

新卒で入ったNTTデータ(IT企業)ではシステム開発の現場にいたため、私の情報発信とメディアキャリアの原点は、2003年に転職した老舗出版社・商業界(~2020年)の『販売革新』編集部になります。『販売革新』が扱うジャンルはチェーンストア経営という私が大好きな分野。身近な総合スーパーやチェーンストアに愛着も問題意識ありました。

そのうえ、雑誌の企画は「時流、特に一歩先を読むこと」や「ユニークな視点をもつこと」が大切で、その点が得意だった私はそれほど企画について困ることはありませんでした。1か月に数十ページ程度を担当しながら制作進行もこなし、自信満々で仕事をしていた時期です。同時に典型的な「生意気な部下」で「タイトルや原稿は絶対、1度ではOKださんぞ」というこちらも典型的な「昔堅気の上司」とケンカばかりしていました。思い入れのある企画や思い出を上の表紙写真とともにいくつかご紹介します。企画・担当した当時の特集実績を振り返ると「本当に好き放題やらせてくれていたな」という印象です。

・できる・支える・考える「パートタイマー」(2004年12月号・第1特集)
※アルバイト出身のカレーチェーン壱番屋 浜島俊哉社長(当時)に、愛知県一宮市本社へ1人でインタビューに行きました。ペーペー編集者の私を温く迎えていたたのをよく覚えています。
・チェーンストア「労務管理」法令遵守(2005年・第3特集)
※十数年後に自分がまさか社労士になるとは思わず、弁護士や社労士の方へ取材していました。当時は労務勧告関連のデータなども紙だけで、わざわざ霞が関まで出かけていたことも思い出します。
・キラ星「バイヤー」の上昇思考力(2006年3月号・第2特集)
※最初は登場をしぶっていた「しまむら」の広報さんに「『販売革新』は流通を志す若者も見ています!」と説得してOKをもらえたとき、大変嬉しかったのを覚えています。
・復活!メンズ衣料「06年の上昇気流」(2006年6月号・第1特集)
※この特集の中で「同僚のO君をチェーンストアの衣料で、モテ男に変身させる」という企画をやり、ファッション誌ふうの誌面づくりも含め、かなり楽しかったのを覚えています。

(2)企画会議でボコボコ、デザインにも苦戦した「書籍編集者」期

転職した翔泳社では、私の希望で『開発の現場』という雑誌編集部に配属させてもらいました。ITの開発現場と雑誌編集部の経験も積んだ私にはピッタリだと思ったのです。しかし、最初の打合せで「『開発の現場』だけではうちの編集部は食えないから、定期的に書籍を出さなければならない」と伝えられたことに「アレっ?」と思ってから2年もたたずに雑誌は休刊、ビジネス書の編集部へと異動となります。ここから編集者としての挫折感と葛藤する日々が始まります。

書籍は、雑誌と違い、投資が伴います。そのため、全方位から否定・批判・批評される企画会議を通さなければいけません。著者を探し、苦労して練り上げた企画が散々な言われようでボツになった会議のあとは、著者にボツを告げる憂鬱を抱えながら会社の外階段で1人、悔しくてボロボロと泣けてくることもありました。

書籍装丁(カバー)のデザインもとても苦労しました。装丁会議は企画会議以上に(指摘の意味が分からず)憂鬱な状態になったこともあります。装丁デザインや発注方法のセオリーに気づき、そのコツをつかむのに5年くらいはかかったように思います。

とにかく苦労の多い書籍編集者時代でしたが市場で勝負するプロダクトの企画の仕方や品質向上のポイントなどは、最低限つかむことができ、今につながっていると思います。下記、ビジネス書を中心にいくつかご紹介します。

上記を改めて見ると、今につながるテーマも扱っていたのだな、というふうに思います。こうして会社員時代、編集者として携わった雑誌・書籍は、通算100冊を超えました。

(3)執筆力と自信がついた紙媒体の「公告記事ライター&外部記者」期

会社をやめると、広告記事を執筆する仕事をもらえるようになりました。広告記事とはいえ、「東洋経済」や「ForbesJapan」など、名の通った経済誌の記事が書けるんだ、と仕事の自信を喪失していた自分にとっては良い経験になりました。

また、企画を自分でしない分、(自分が企画していたら触れないであろう)まったく新しい分野の仕事や企業に出あえることが受注系の記事のおもしろいところです。並行して雑誌の外部記者(ライター)としての仕事も多くなりました。

●多数のビジネス媒体へ執筆を重ねる

紙媒体
月刊マーチャンダイジング (ニュー・フォーマット研究所)
ダイヤモンド・チェーンストア (ダイヤモンド・リテイルメディア発行)
商人舎Magazine  (発行:商人舎)
●商業界  (発行:商業界)
ダイヤモンド・ドラッグストア (ダイヤモンド・リテイルメディア発行)
Forbes Japan (発行:リンクタイズ)
●FRANJA (発行:トーチ出版)
週刊東洋経済 (発行:東洋経済新報社)
DIAMOND・ハーバード・ビジネス・レビュー (運営:ダイヤモンド社)

キツい締め切りのなかで(企画せずに)ひたすら取材・執筆を繰り返すなかで、執筆力がかなり鍛えられました。こうしているうちに取材本数も100を超えました。仕事に対する自信とともに「月刊マーチャンダイジング」ではビジネス小説を書かせてもらったり「仕事へのワクワク」も同時に、取り戻しつつありました。

(4)拡散OK、数字で見えるWebメディア記事の世界

2017年に出産してからは、Web媒体での執筆が中心になってきました。最も大きな要因は(締め切りがキツい)紙媒体の仕事は小さい子供がいる状態では、難しいためです。同じような理由で(取材スケジュールなどが主体的に調整できる)企画も込みのWeb記事のほうが取り組みやすいということがありました。

Webメディアでは記事が無料でしかも拡散される、という点が紙媒体との大きな違いです。そのため、最初にJBPressで執筆した際、YahooやNewsPicksなど、様々なまとめニュースサイトに転載されていることに驚きました。しかも、数百Pickされることが続いたせいか(下記はそうした記事の一部です)、企業広報やPR担当者からHPにお問合せが入るようになりました。

オープンイノベーション時代、日本の大企業が本気に
「週4正社員」制度が人手不足対策の切り札に
「大企業からイノベーションは興せない」は過去の通説になりつつある

このように数字で反響が見えてくると「自分の方向性は間違っていない」と確かめられる気持ちで、嬉しくなりました。ここで、一部Web記事については下記にリンクを紹介します。
★JBpress:一覧はこちら
★MD Next:一覧はこちら
★ダイヤモンドリテールメディア:ロッテ社長インタビュー)
★Forbes Japan:成長企業とともにイノベーションを育む土壌をつくる
★M&A Online500 Startups Japan トップインタビュー

(5)「Webメディア」立ち上げ&起業期

2019年、商業界時代からの夢であったメディアを立ち上げることにしました。1つ目は前年取得した社労士の知識を活かした「育Work~育児しながら働く・働きたい人を応援するメディア」です。その後、2つのメディアを立ち上げるに至ります。

この時期の経緯などは、下記記事に、まとめています。

2つのメディア運営から「革新」への原点回帰

寄稿のWeb記事は「反響」は多少わかるものの、実際のアクセス数まではリアルタイムに把握できない、というところもあります。その点、自分で運営するメディアの記事はそれがわかるのが良い点です。

メディアそれぞれのセオリーは「暗黙知」のまま

以上、書籍・雑誌、Webメディアと様々な媒体に編集者(企画)記者、外部ライターとしてのキャリアを積んできました。そうした人は実はこの業界でもマレだと思います。そうしたなかで、改めて思うのは、コンテンツ制作業界というのは、「(経験や勘に基づき、知識として言語化されていない)暗黙知」だらけで、ほとんど伝承されていないということです。

ですから、自分でくらいついて、それをモノにしなければいけません。一方、Webメディアに携わるようになって実感するのは、記事品質に対する意識の低さです。というのも、「情報は無料なのだから、広告主にアピールするPVを増やすことがコンテンツの役割である。結果、企画や記事の中身のレベルはほとんど問わない」という風潮が一部あるようだからです。

品質の良いコンテンツ制作にはセオリーがあります。そして、書籍・紙雑誌・Webメディアは、それぞれの特性にあった企画の考え方があります。私は、それに気づくまで何年もかかりました。そして、ビジネスノウハウ書(記事)はたくさんありますが、そうした内容をまとめたものを見たことがありません。そこで、そもそも品質とは何か、企画とは何か、といったことから、紙メディアでは、当たり前だった暗黙知を本サイトではお伝えしていきたいと思います。

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